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【初心者必見】日本株と米国株の違いを解説!メリットデメリットも紹介

【初心者必見】日本株と米国株の違いを解説!メリットデメリットも紹介

この記事では、日本株と米国株の違いやメリット・デメリットを解説します。

日本株と米国株、どちらに投資すればいいのだろう?

「米国株は儲かる」って聞くけど、日本株との違いがよくわからない。

違いやメリット・デメリットをわかりやすく解説します。

日本株と米国株には市場規模・取引時間・税制など、投資判断に影響する重要な違いがあります。

これらの違いを正しく理解することで自分の投資スタイルや目的に合った市場を選び、効果的な資産運用が可能になります。

どちらの市場に投資すべきか迷っている方や米国株投資を始めたいけれど日本株との違いがわからない方は、参考にしてください。

▶︎気になる項目をタップすると、すぐに該当箇所をご覧いただけます。

目次

日本株と米国株の5つの違い

日本株と米国株には、投資を始める前に知っておきたい重要な違いが5つあります。

スクロールできます
日本株式市場米国株式市場
市場規模
(時価総額)
約1,000兆約9,400兆
取引時間9~11時半
12時半〜15時
23時半~6時
取引単位100株単位1株単位
配当金の回数1~2回/年4回/年
税金20.315%米国の税金10%

日本の税金20.315%
2025年7月時点

ひとつずつ説明するね。

1.市場規模(時価総額)

日本株と米国株の最も大きな違いは、市場規模(時価総額)の差です。

以下は、日本と米国の時価総額です。

日本株式市場米国株式市場
時価総額7兆4780億ドル62兆8250億ドル
日本株式2025年9月・米国株式2025年7月時点

参照:日本取引所グループSiblis Research

米国の時価総額は、日本の約10倍ですね。

時価総額(じかそうがく)とは?

企業の株式が市場で評価されている総額のこと。

<計算式>
時価総額 = 株価 × 発行済株式数

日本の株式市場は約7兆ドルで世界全体の約6%程度です。

一方、米国株式市場の時価総額は約62兆ドルで世界全体の約40%を占めています。

米国市場にはアップル・マイクロソフト・アマゾンなど、世界をリードする巨大企業が多数上場しています。

市場規模の大きさは、多くの投資家が参加し、取引が活発です。

2.取引時間

日本と米国は時差があるため、取引時間にも違いがあります。

以下が、株式市場が開いている時間だよ。

日本米国
取引時間9~11時半
12時半〜15時
23時半~6時

日本時間だと、米国株は取引しづらい傾向です。

見ていきましょう。

日本

日本株の取引時間は、原則平日の9時〜11時半・12時半〜15時です。

この時間内に注文すると、リアルタイムで売買が成立します。

11時半~12時はお昼休みなので、発注できても売買はできません。

米国

米国株の取引時間は、ニューヨークなどがある東部時間の9時30分~16時で、日本時間23時半〜6時に当たります。

サマータイム(3月第2日曜日〜11月第1日曜日)は1時間早くなり、日本時間の22時半〜5時です。

取引時間の違いは、投資スタイルに大きく影響しますよ。

ただし、両市場とも指値注文を活用すれば、取引時間外でも売買の予約ができます。

自分のライフスタイルに合わせて、どちらの市場が投資しやすいか検討することが大切です。

3.取引単位

3つ目は、取引単位の違いです。

日本米国
取引単位100株単位1株単位

日本

日本株は単元株制度というものが導入されており、原則100株単位での取引となります。

例えば、1株2,000円の株を買う場合には、200万円の資金が必要です。

最近はネット証券などで1株単位の取引もできます。

米国

米国株は1株単位で購入ができます。

少額から投資が可能ですね。

投資初心者や資金が限られている方にとっては、米国株の方が始めやすい環境といえるでしょう。

ただし、為替手数料なども考慮する必要があるため、トータルコストでの比較が重要です。

4.配当金の回数

米国は、日本より配当を重視する傾向のため、回数も多くなっています。

日本米国
配当回数1~2回/年4回/年

それぞれ見ていきましょう。

日本

日本株の配当金は年1回、または2回(中間配当と期末配当)が一般的です。

日本株の配当回数は少ないけど、株主優待があるのは魅力!

米国

米国株は四半期配当(年4回)が主流で、毎月配当を実施する銘柄も存在します。

米国企業は株主還元を重視する文化が強く、連続増配を続ける企業も多数あるのです。

例えば、コカ・コーラは60年以上、ジョンソン&ジョンソンは50年以上連続で増配を続けています。

増配(ぞうはい)とは?

企業が株主に対して支払う1株あたりの配当金を、前期(前回)よりも増やすこと。

投資家は安定したキャッシュフロー(現金)を得やすいです。

配当金を再投資する機会が増え、複利効果を最大化できます。

また、生活費の一部として配当収入を期待する投資家にとっても、年4回の配当は魅力的です。

インカムゲイン(配当収入)を重視する投資スタイルの場合、米国株の方が向いています。

5.税金

税金の仕組みは、投資収益に直接影響する重要な要素です。

日本米国
税金20.315%米国の税金10%

日本の税金20.315%

  

日本

日本株の売却益と配当金には、一律20.315%(所得税15.315%、住民税5%)の税金がかかります。

しかし、新NISA口座を活用すれば、売却益も配当金も非課税です!

米国

米国株を売却した際に得られる利益にかかる税金はかかりませんが、配当金には10%の税金がかかります。

米国株の場合、まず米国で10%の源泉徴収税が引かれ、さらに日本で20.315%課税されます。

ただし、確定申告で外国税額控除を申請すれば、二重課税の一部を取り戻すことができるのです。

外国税額控除(がいこくぜいがくこうじょ)とは?

国際的な二重課税を排除・調整するための制度です。
外国で支払った税額が所得税・住民税から還付されます。

米国株の配当金には、合計30.315%かかるんですね!

そうです!
新NISA口座を活用すれば、日本の20.315%は免除されます。

税金面では、日本株の方がシンプルで有利に見えるでしょう。

ですが、米国株の高い成長性や配当利回りを考慮すると、税引き後でも米国株の方が高いリターンを得られる可能性もあります。

投資判断の際は、税金だけでなくトータルリターンで比較することが大切です。

日本株・米国株ともに非課税効果のある新NISAについて、詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

日本株と米国株のメリット・デメリットを紹介

ここでは、日本株と米国株のメリットとデメリットを紹介します。

日本株と米国株の特徴を表でまとめました。

日本株のメリット・デメリット

日本株のメリット日本株のデメリット
株主優待がある
情報が入手しやすい
議決権を得られる
内部留保率が高い
成長性が低い

米国株のメリット・デメリット

米国株のメリット米国株のデメリット
成長率が高い
世界的有名企業に投資できる
配当金が高い
為替リスクがある
手数料が高い
値幅制限がない

それぞれ詳しく解説していきます。

日本株のメリット・デメリット

まずは、日本株のメリットとデメリットから紹介します。

日本株のメリット日本株のデメリット
株主優待がある
情報が入手しやすい
議決権を得られる
内部留保率が高い
成長性が低い

日本株のメリット

日本株のメリットを見ていきましょう。

株主優待がある

日本株には、株主優待制度があります。

日本企業の約40%が株主優待を実施しており、食事券、商品券、自社製品など、投資リターン以外の楽しみとなるでしょう。

株主優待を目的に投資を始めた人もいます。

ただし、優待内容の変更や廃止になることもあるので、注意してください。

情報が入手しやすい

日本株2つ目のメリットは、情報の入手しやすさがあります。

決算資料や企業ニュースはすべて日本語で提供され、企業の製品やサービスも身近で体験できるため、投資判断がしやすくなります。

英語で金融用語があると、理解できないかも・・・。

議決権を得られる

日本株を100株以上保有すれば株主総会に参加でき、決議に投票できる議決権を得られます。

株主総会(かぶぬしそうかい)とは?

株式会社の最高意思決定機関であり、会社の所有者である株主全員で構成される会議体のこと。

議決権は、株主総会の決議において賛成・反対の票を投じる権利になります。

株主総会では、今後の経営戦略など企業の重要な方針が決定されるため、投資判断の大切な材料が得られます。

これは、米国にはない日本特有の仕組みです。

日本株のデメリット

ここでは、日本株のデメリットを説明します。

内部留保率が高い

日本株は、内部留保率(ないぶりゅうほりつ)が高い傾向にあります。

内部留保率(ないぶりゅうほりつ)とは?

企業が当期に稼いだ純利益のうち、配当金などとして社外へ流出させずに、企業内部に蓄積(留保)した割合を示す指標。

日本企業は株主への利益還元が低い傾向にあります。

余剰な資金があっても、社内に留保して、事業投資や配当に回されにくいです。

投資を考えている会社の内部留保率を確認するには、財務諸表から確認できます。

具体的には、貸借対照表(バランスシート)の純資産の部にある利益剰余金が内部留保金にあたるので、確認してください。

内部留保が多い場合、不況などに強く、倒産リスクが低いのも特徴です。

成長性が低い

日本は失われた30年との言葉があるように、成長性が低いです。

過去30年間の日経平均株価の上昇率は限定的で、人口減少により国内市場の拡大も期待しにくい状況です。

米国株のメリット・デメリット

ここでは米国株のメリットとデメリットを見ていきましょう。

米国株のメリット米国株のデメリット
成長率が高い
世界的有名企業に投資できる
配当金が高い
為替リスクがある
手数料が高い
値幅制限がない

米国株のメリット

米国株のメリットを説明します。

成長率が高い

米国株の大きな魅力は成長率の高さにあります。

過去30年間で、日本株式市場の成長率は約2倍米国株式市場は約12倍の成長を遂げています。

以下は、過去30年間の日本と米国の主要指数の成長率を示したものです。

参照:三菱UFJeスマート証券

  • 日経平均株価(日本の代表的な株価指数):約2倍
  • S&P500(米国の上位500社の株価指数):約12倍

米国は今後も高い成長率が期待できると言われています。

世界的有名企業に投資できる

米国株式市場には、世界的な有名企業が名前を連ねています。

そして、世界の時価総額トップ10を米国企業がほぼ独占している状況です。

世界の時価総額TOP10 に入っている米国企業

  • NVIDIA
  • Apple
  • Amazon など

日本でもよく知られた企業に投資できるため、投資初心者は銘柄選択がしやすく、株価や企業動向に関する情報も入手しやすいでしょう。

知っている企業なら、保有する楽しさもありますね。

配当金が高い

米国は、日本に比べて配当金が高く、配当金による利益還元を重視する傾向です。

日本だと株主優待が重視される傾向なので、大きな違いだね。

配当金を増やそうとする傾向が高いため、事業に使わない余剰資金は、極力株主に還元する傾向です。

また、毎年連続で増配している会社も数多くあり、優良企業の特徴でもあります。

(具体的な数字が分からず…分かり次第、追記します。)

米国株のデメリット

米国株に投資するデメリットも説明します。

為替リスクがある

米国株の取引には為替リスクがあります。

為替リスク(かわせりすく)とは?

外国為替レート(為替レート)の変動によって、将来的に企業や個人の収益、資産価値が変動する可能性のこと。

外国との取引(貿易、投資など)を行う際に発生するリスクです。

、為替の下落や上昇によって収益に影響がでる可能性のこと。

ドル保有時について見ていきましょう。

  • 円安になると利益
  • 円高になると損失

以下で具体的に説明します。

1ドル = 100円のときに 1,000ドル を持っていた場合
日本円に戻すと、1,000ドル×100円=10万円です。

このとき、円安・円高になったときを見ていきましょう。

  • 円安になると利益になる

1ドル = 120円 になった場合
日本円に戻すと、1,000ドル×120円=12万円

2万円の利益になります。

  • 円高になると損失になる

1ドル=80円になった場合
日本円に戻すと、1,000×80円=8万円

差額の 2万円は損失です。

米国株を買うときは円高、売るときは円安が有利です。

米国株は、円に戻すときの為替の動きで利益や損失が大きく変わります。

そのため、米国株を買うときには株価だけでなく、為替もしっかりチェックしましょう。

手数料が高い

米国株を売買する場合、取引手数料と為替手数料がかかります。

  • 取引手数料
    米国株取引の際の取引手数料は、日本株取引より高めに設定されています。

取引額が大きくなるとその分、手数料も高くなります。

  • 為替手数料
    円からドルへの両替、ドルから円への再両替の際に手数料が発生します。

手数料が高すぎると、株価が値上がりして得た利益が相殺されてしまう可能性もあります。

相殺(そうさい)とは?

お互いに負っている同種の債務を、一方の意思表示によってその対当額(同額)だけ消滅させること。

米国株投資では取引手数料や為替手数料を含めた上での投資戦略が大切です。

値幅制限がない

米国株には値幅制限がないため、株価が急に下がると損失が大きくなるリスクがあります。

値幅制限(ねはばせいげん)とは?

一日のうちに株価が変動できる範囲を、前日の終値(または特別気配)を基準として上下に制限すること。

日本の証券取引所における独自ルールです。

急激な価格変動から投資家を保護し、市場の混乱を防ぐ効果があります。

日本株のようなストップ高・ストップ安の制限がないため、1日で大幅な価格変動が起こる可能性もあります。

米国株は日本株に比べて、リスクもリターンも大きい取引です。

米国株取引では値幅制限の代わりに、相場の急激な変動が生じた際に取引を一時停止させる緊急措置(サーキットブレーカー制度)があります。

この仕組みは投資家の損失を抑えるために、株式市場が大きく下落するような事態に、発動されます。

日本株と米国株の違い|まとめ

この記事では、日本株と米国株の違いやメリット・デメリットを解説しました。

最後にもう一度見ていきましょう。

日本株と米国株の違いを表でまとめたよ。

スクロールできます
日本株式市場米国株式市場
市場規模
(時価総額)
約1,000兆約9,400兆
取引時間9~11時半
12時半〜15時
23時半~6時
取引単位100株単位1株単位
配当金の回数1~2回/年4回/年
税金20.315%米国の税金10%

日本の税金20.315%
2025年7月時点

日本株は情報収集のしやすさと株主優待が魅力ですが、成長性には課題があります。

取引単位が100株と大きいため初期投資額が高くなりますが、税制はシンプルで、新NISA口座を活用すれば非課税での運用が可能です。

安定性を重視し、身近な企業への投資を希望する方に適しています。

米国株は高い成長性と年4回の配当が特徴で、1株から投資できる手軽さも魅力です。

世界をリードする企業への投資機会がある一方、為替リスクや取引時間の制約、税制の複雑さには注意が必要です。

長期的な資産形成を目指し、グローバルな視点で投資したい人に向いています。

どちらか一方に偏るのではなく、両市場の特徴を活かした分散投資も有効な選択肢です。

日本株で安定的な配当と優待を楽しみながら、米国株で成長性を追求するバランス型の投資戦略も検討できます。

重要なのは、自分の投資目的・リスク許容度・ライフスタイルに合わせて、最適な投資先を選ぶことです。

日本株でも米国株でも、新NISAを活用すると、日本の税金(20.315%)が非課税になります。

投資初心者は、日本株と米国株の違いを正しく理解して、新NISA口座で投資をはじめましょう。

新NISAについて詳しく知りたい人は、この記事もご覧ください。

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