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高配当株とは?仕組みや知っておきたいポイントも解説

高配当株とは?仕組みや知っておきたいポイントも解説

この記事では、高配当株とは何かという疑問から、仕組みや知っておきたいポイントまで解説します。

配当金生活に憧れているけど、高配当株って何だろう?

高配当株を買うときに何に気を付けたらいいのかな?

高配当株について、
わかりやすく説明します。

高配当株(こうはいとうかぶ)とは、
定期的に配当金収入を得られる投資手法のことです。

毎月のお小遣いを増やしたり、将来の資産形成を助けたりと、あなたの生活を豊かにする可能性があります。

「高配当株」と一言で言っても、単に配当利回りが高い銘柄を選ぶだけでは、思わぬリスクに直面する可能性があります。

高すぎる配当利回りには落とし穴が潜んでいることも多く配当金が減ったり、出なかったりするリスクも・・・。

仕組みや注意点を理解して投資することが大切です!

高配当株の基本から、メリット・デメリット、知っておきたいポイントまで、初心者の方にもわかりやすく解説します。

高配当株投資を始める際の第一歩として、ぜひ最後までお読みください。

気になる項目をタップすると、すぐに該当箇所をご覧いただけます。

目次

高配当株とは?

高配当株とは、配当利回りが相対的に高い株式のことを指します。

一般的に配当利回りが3%以上の銘柄を高配当株と呼ぶことが多いです。

配当利回り(はいとうりまわり)とは?
株価に対する年間配当金の割合を示す指標のこと。

投資した金額に対して、どれだけの配当金が得られるかを表します。

配当利回りは、以下の式で算出されます。

配当利回り(%)= 1株あたりの年間配当金額 ÷ 1株あたりの価格 × 100

例えば

株価10,000円で、1株あたりの年間配当金が300円の場合は、配当利回りは3%です。

300÷10,000×100=3%(配当利回り)

配当利回りは株価が下落したら、利回りはUPします。

株価が下落した場合

株価が10,000円から8,000円に下落した場合、配当利回りは3.75%です。

300÷8,000×100=3.75%(配当利回り)

配当利回りって株価によって、
こんなに変わってくるんだね。

東証プライム市場の平均利回りは2.37%なので、この数値を上回る銘柄が高配当株として注目されています。

参照:株価平均・株式平均利回り |
日本取引所グループ

配当金の支払いは、日本株の場合は年2回(6ヶ月毎)米国株は年4回(3に行われる傾向があります。

高配当株は定期的な配当収入を重視する投資家に人気があり、新NISAの導入によって注目度が高まっています。

ただし、単純に配当利回りが高いだけで銘柄を選ぶのは危険です。

まずは高配当株について、
メリット・デメリットを説明します。

3つのメリット 

ここでは、高配当株の3つのメリットを説明します。

安定的に収入が得られる

高配当株の最大のメリットは、定期的に配当金という形で安定収入が得られることです。

多くの日本企業は年2回(中間配当と期末配当)配当金を支払うため、株式を保有している限り半年毎に収入を得られます。

例えば

配当利回り4%の株式を100万円分保有していれば、年間約4万円の配当収入が期待できます。

株価の値動きとは関係なく
受け取れますよ。

市場の下落に比較的強い

高配当株は、市場全体が下落する局面でも比較的値下がりしにくい傾向があります。

配当利回りがそれ以上、
下落しないように支える要因となるためです。

株価が下落すると配当利回りが上昇するため、配当目的の投資家からの買い需要が生まれやすくなります。

例えば

年間配当40円の株式が1,000円から800円に下落した場合、配当利回りは4%から5%に上昇し、より魅力的な投資対象になるのです。

高配当株の仕組みについては、高配当株の仕組みでくわしく説明します。

また、高配当株は成熟企業が多く、業績が安定している傾向もあるため、景気変動の影響を受けにくいという特徴もあります。

配当金の再投資で複利効果が得られる

受け取った配当金を再投資することで、長期的に大きな複利効果が得られます。

複利効果とは、運用で得られた利益を元本に加えて投資することで、利益がさらに利益を生む仕組みです。

投資期間が長くなればなるほど、複利効果は大きくなり、雪だるま式に資産が増えていく特徴もあります。

複利効果を上手く利用すると、効率よく資産を築けますよ。

複利についてはこの記事でくわしく説明しています。

2つのデメリット

ここでは、高配当株の2つのデメリットを紹介します。

しっかり押さえておいてね。

減配や無配のリスクがある

高配当株、最大のリスクは企業業績の悪化により配当金が減少(減配)したり、なくなったり(無配)する可能性があることです。

減配(げんぱい)と無配(むはい)について説明するよ。

減配(げんぱい)とは?
会社がこれまで出していた配当金(はいとうきん)を減らすこと

たとえば

去年は1株あたり100円配当していたのに、今年は50円に減った…というようなケース。

理由は「業績が悪化した」「将来に備えて手元にお金を残したい」などさまざまですが、投資家にとっては、会社が苦しいのかも、というサインになります。

無配(むはい)とは?
配当金がゼロになることで、「今年は株主に配当を出せません」という状態です。

会社が大赤字だったり、成長投資に全力でお金を回す場合などに起こります。

株主から見ると残念なことですが、設備投資などの場合は長期的にプラスになることもあります。

高配当株は、将来にわたって
配当金が維持される保証はありません!

実際、コロナ禍では多くの企業が減配や無配を発表し、高配当株投資家に大きな影響を与えました。

配当性向(利益に対する配当金の割合)が高すぎる企業や、借金をして配当を出している企業は要注意です。

減配が発表されると、配当目的の投資家が売却するため株価も大きく下落することが多いです。

そのため、配当収入と株価の両方で損失を被る可能性があります。

このリスクを軽減するには、過去の配当実績や企業の財務状況をしっかり確認し、無理のない配当金を継続している企業選びが大切です。

株価は上がりにくい

高配当株は一般的に株価の上昇が期待しにくい傾向があります。

高配当を出している企業の多くが成熟企業であり、高い成長が見込めないためです。

企業は利益を配当として株主に還元するか、設備投資や研究開発に回すかを選択します。

高配当企業は株主への還元を選んでいるため、将来の成長投資が少なくなる傾向もあります。

例えば

成長企業の株価が数年で2倍、3倍になることがあります。

一方、高配当株は配当を含めても年率5~6%程のリターンにとどまることが多いです。

大きな値上がり益(キャピタルゲイン)を狙う投資家には、
不向きです。

ただし、配当収入緩やかな株価上昇を合わせたトータルリターンで考えれば、安定的な資産形成には適した投資手法といえます。

高配当株の仕組みや知っておきたいポイント

ここでは、高配当株の仕組みや知っておきたいポイントを紹介します。

高配当株の仕組みや知っておきたいポイント

しっかり押さえておこう!

高配当株の仕組み

高配当株の仕組みを理解するには「企業がなぜ高い配当を出すのか」その背景を知ることが大切です。

企業は事業で得た利益を、大きく分けて次の3つに配分します。

  • 株主への配当
  • 将来の成長投資
  • 内部留保

高配当株を出す企業は、成熟期にあり大規模な設備投資が不要になったため、利益の多くを株主に還元できる状態にあります。

例えば

通信会社・電力会社・大手銀行など

すでに事業基盤が確立されており、新規投資の必要性が低いため、安定的に高配当を維持できるのです。

次に、配当金を受け取れる権利について説明しますよ。

配当金の支払いは、権利確定日に株主名簿に記載されている投資家に対して行われます。

権利確定日の2営業日前(権利付き最終日)までに株式を購入すれば配当を受け取る権利が得られるのです。

実際の配当金は決算発表から
2~3か月後に支払われます。

知っておきたいポイント

ここでは、高配当株の知っておきたいポイントは、単純に配当利回りの高さだけで判断してはいけません。

確認すべきは、
まずこの3つです!

知っておきたいポイント

配当性向

配当性向とは、会社の利益のうちどれくらい配当金を支払っているかを表したものです。

以下の式で求められます。

配当性向(%)=1株あたりの配当金​÷1株あたりの利益×100

配当性向は、30%から60%くらいが安定的な水準だとされています。

配当性向が低い会社

配当金を支払う余力が残っているため、将来的な減配のリスクは比較的低いのが特徴です。

配当性向が高い会社

一見魅力的だが、無理して配当金を支払っている可能性があり、将来的な減配リスクがあります。

なかでも、配当性向が100%を超えている場合は、利益以上の額を配当金に充てていることになります。

この状態を維持することは厳しいため、減配の可能性が高いでしょう。

配当性向って高ければいいわけじゃないんだね。

配当性向がマイナスになっている場合は、損失が出ていたのにもかかわらず配当金が出ていることを意味します。

配当性向が高い会社でも、必ずしも無理して配当を支払っているとも限りません。

会社が自由に使える資金であるフリーキャッシュフローが潤沢であれば、高い配当を出し続けられます。

配当実績

高配当株をチェックする場合、過去の配当金実績が重要です。

高配当株は長期的に高配当を出している企業と、一時的に配当金を引き上げた企業があります。

そのため、投資初心者は安定した高配当金を維持している企業の株式や減配がない株式を選ぶと安心です。

高配当を続けている企業は、
投資家に還元する考えが強いという特徴があります。

会社の業績

高配当株の会社が「継続的に利益を出し続けているか、成長しているか」を確認することも欠かせません。

会社が赤字場合でも、過去の利益を使って配当を出せますが、長期的には減配や無配の可能性があります。

さらに、業績が悪化すると株価が下落するので、株式を売却したときに損失を出すリスクも高いです。

高配当株とは|まとめ

この記事では、高配当株とは何かという疑問から、仕組みや知っておきたいポイントまで解説しました。

高配当株は、配当利回りが3%以上の銘柄を指し、定期的な配当収入を得られる投資手法です。

企業が稼いだ利益の一部を株主に還元する仕組みで、次のようなメリットとデメリットがあります。

スクロールできます
メリットデメリット
安定的に収入が得られる
相場全体の下落に比較的強い
配当金の再投資で複利効果が得られる
減配や無配のリスクがある
株価は上がりにくい

新NISAの成長投資枠を活用すれば、配当金が非課税となるため、より効率的な資産形成が可能です。

高配当株へ投資する前に知っておきたい3つのポイントがこちらです!

高配当株へ投資する際に、知っておきたいポイント

高すぎる配当利回り(6%以上)には「配当利回りの罠」の可能性があるため注意してください。

高すぎる配当利回りの罠(理由)を説明するよ。

「配当がとても高い(6%以上など)会社は、一見お得に見えますが、実は要注意サインのこともあります。

なぜなら、株価が下がっていたり、会社の業績に不安があるせいで利回りが高く見えている場合があるからです。

高すぎる配当は、おいしい話に見える落とし穴になることもあるので、慎重に確認しましょう。

高配当株投資は、長期的な視点で取り組むことで、安定した資産形成を実現できる投資手法といえるでしょう。

高配当株投資を始める際は、配当金が非課税となる新NISAの活用がおすすめです。

新NISAの仕組みや始め方についてくわしく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

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